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主観的な内容ばかりなので閲覧注意です。どうでもいいことも多く書いてます。
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 29日に発売される猫物語(白)の予告みたいな文を見たら「完全無欠の委員長が2学期始まって虎に睨まれる」と書いてあって「!?!?!?」となりました。

 委員長→家康に置き換えてこれ書いてたので えっ 虎に睨まれるって 幸村・・・え・・・。なにそれ怖い・・・。権現タイプは皆虎がターニングポイント・・・なの・・・?がたがた


 風魔は家康の部屋の前に立っていた。元親が顔を見せると、何も言わずに懐から元親の財布を渡す。中を確認するとカード類に手はつけられていないようで、一万円が1枚消えていた。あの時、政宗の足止めをした風魔はそのままバイトに出かけたらしく、財布を奪われたままだった。なんですぐかえさねぇんだと言おうか迷ったが、そもそも財布を投げつけたのは自分である。元親はありがとな、と言って家康の部屋の鍵を鍵穴に差し込んだ。風魔は突っ立ったまま動かない。何をしているのだろう、と思うが、風魔がここでこうやっているということは何か仕事だろう。もしかしたら家康が帰ってきたときに政宗に連絡をつけるようにということで門番代わりでもしているのかもしれない。しかし元親が部屋に侵入するのを咎めることはしなかった。
 元親はじぃ、と風魔に見つめられ、居心地の悪さを感じつつも中に入ってドアを閉めた。部屋の中は昨日訪れたときと同じように綺麗なままだ。家康の部屋は几帳面なのかどうかはわからないが、物が結構あるくせにあまり汚いようには見えない。衣服類が極端に少ないことだけが気に掛かるが、棚には色んな人からの贈り物だと思われるものが整列している。
「っつーかあいつ、なんで突然・・・昨日は普通の家康だった・・・よな・・・?」
 ごろりと家康が横になっていたベッドに腰掛け、元親は布団の乱れを少し直した。そういえば政宗はどこで襲われたのだろう。家康はストレス解消と言っていたが、政宗や自分にも何かストレスを感じていたということだろうか。
 ・・・・・・政宗はともかく、俺には大有りだろうな、と元親は思った。
「400年前からの、ストレス、か」
 己のせいでこのようなことになってしまった、とも考えられる事態だというのに、元親は笑ってしまった。少し嬉しい。何が? 勿論、家康がそういうものを感じられる人間であることが、わかったからだった。
 襲われた連中には悪いが、家康も人の力を借りてそれぐらいのストレス発散をするべきかもしれない、とさえ思ってしまう。否、俺にそれをぶつければいいのだ。いや、ぶつけられたが、見ず知らずの一般人を襲うぐらいなら、自分を病院行きぐらい痛めつけてほしい。それが、俺の償いにもなる。
「・・・・・・とか言ったら、殴られんだろーな」
 ははは、と言いながら元親はごろりと横になる。家康の匂いがする。ぱたりと瞼を閉じれば、それこそ、すぐ近くにいるような気がする。



 どうやらそのまま眠ってしまったらしい。体力的にはまったく異変はないと思っていたが、やはり疲れていたらしい。う、と瞼を開けると部屋は真っ暗になっていた。やべぇ、今何時だ、と懐から携帯を取り出そうとする、とそこで隣で光る何かが目に入った。暗闇の中で爛々と光る二対の目―――猫科の特徴的な眼球が元親を見据えていた。
「っ、げ―――」
「にゃっはははー」
 白髪の家康は暢気に笑う。「随分暢気な人間だにゃぁー。ご主人のベッドでぐうすか寝こけてるなんてよぉ。不法侵入ってやつかにゃ?」言われもない話だ。む、と元親はちげぇよ、とポケットから鍵をひっぱりだして見せ付ける。
「家康から貰った合鍵だよ。俺は家康の部屋には公認で入れるんだよ」
「ふぅーん。そうかにゃ。ま、どうでもいいにゃ。ご主人の交友関係にゃんてにゃ」
 ふにゃん、と家康は鼻を擦る。元親はどくどくと鳴る心臓を抑えながら、そっと部屋に置いてある時計を目を凝らして確認した。20時を過ぎている。携帯で孫市に連絡を、と思っていると、がっ、と家康の手が元親の携帯を盗んだ。それこそ力技でもぎ取られる。戦国時代ならまだしも、と言えるほどの握力ではない。家康の手は昔とひけを取らないほどの強力だった。みしっ、と携帯がいやな音を立てる。それを家康はぽいっと後ろに投げた。元親の大切な携帯が壁にぶつかって落ちる。ぎええ、と元親は声にならない悲鳴を上げた。電話帳がパーになったら泣いてしまいたい。
「にゃはは。俺様を前に随分余裕だにゃぁ人間。前みてーに美味しくいただいちゃってもいいのかにゃん?」
「・・・・・・お前、家康のストレスなんだって?」
 もしかしたら、連絡のない元親の身を案じて孫市が電話をかけてくれるかもしれないし、小太郎が気づいて連絡を取ってくれるかもしれない、という一縷の望みをかけて、とりあえず家康をここで足止めすることにした。犯人は現場に戻るというあれだ。家康はああん? と柄の悪いように顔を顰めたが少し間をあけ、「まぁ、そうだにゃ」と頷いた。
「俺様は馬鹿だからにゃあ。ご主人のストレス解消ったら八つ当たりぐらいしか思いつかないんにゃ。まぁ他に方法もないわけじゃないけどにゃ、めんどくさいからにゃ」
「・・・・・・やっぱり、そのストレスって、俺のせい・・・なんだろうな」
「あ?」
 元親は思い出す。前世にあったこと。家康を殺しかけたこと。勝手に勘違いをして家康の期待を裏切ったこと。家康をひとりにしてしまったこと。あのときの、家康の顔。
 謝っても謝り切れない、酷いことをしてしまった自覚がある。あの日の俺を射抜いて殺せとはよく言ったものだ。馬鹿なのだ。俺は。
 家康は冷ややかに元親を見下ろし、まぁ、と呟く。
「よくわかってんじゃねーかにゃ」
「・・・・・・!!」
 やはり。
「・・・・・・豊臣の連中も、襲いにいくのか?」
「あん?」
「400年前から溜まりにたまったストレス、なんだろ。・・・・・・なぁ、頼む。そりゃ豊臣の連中が褒められたような連中じゃないってことぐらいはわかってるが、被害をこれ以上ださねぇで欲しい。俺でよければなんでも付き合うから」
「なんか勘違いしてるみてーだにゃぁ、人間」
 家康は、否、猫は目を細めて元親を嘲笑うように笑った。ごろにゃぁ、と甘い声が腹に響く。
「ご主人はよぉ、人質として色んな所を回されたことやら、ガキの頃から重い期待やらに曝されたことやら、裏切られたことやら嫌われたことやらそんにゃんはもうどうでもいいんだよ。ご主人はそういうのは、もう赦せちまってるんだよ。あのにゃぁ、人間。ご主人はそんなくっだらねぇ人間同士の馬鹿みたいな不毛な諍いどうでもいーんだよ。ご主人はよ」
 猫はそこで言葉を切った。
「おめーのことが好きにゃんだよ人間」
「は」
 元親は言葉を返せない。ずいっと家康は、猫は身を乗り出し、煌々と光る眼球を元親の顔に寄せる。「ご主人が俺様をこうやって表に出しちまったのは、おめーが原因にゃんだよ、人間」
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