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主観的な内容ばかりなので閲覧注意です。どうでもいいことも多く書いてます。
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 折りたたみで家康と三成。
 バイオレンスなので痛いの嫌いな人はご注意を。三成が家康をタコ殴ってます。

 三成がいくら細いといっても成人男性の、しかも鉄の固まりを持ち歩き甲冑を身体に纏って戦場を駆け巡る程度の体力と腕力を兼ね備えた人間の力である。その上手加減も知らぬ男であるから、その拳は冗談で済む程の力ではない。それが家康の鍛えられた肉体の、肉の厚い内臓ならばまだなんとかなるものの、それが顔面なのだからどうしようもない。
「また! 貴様は! 命令に背いたなぁっ!?」
 ヒステリックに叫ぶ男の声は憤怒で燃え盛っている。愛刀は小姓が預かって、後ろでおろおろしていた。家康は三成の容赦の無い殴打に歯を食いしばり耐えていたが、その痛みよりも哀れな子供の方が気になって仕方が無かった。三成の骨の浮いた拳が、家康の顔面を殴り、叩きつける。後頭部が壁に当たり、がつりがつりと骨の軋む音がした。
「この屑がっ! 調子に乗るな三下がっ! 貴様は何様のつもりなんだ!? 答えろ馬鹿がっ! 成り上がったつもりか塵が、くだらん若輩がっ! 半兵衛さまの! 策に異を唱えるな! 秀吉様の覇道に塵一つでも障害を生むなっ! この、役立たずがぁっ!」
 罵声は狭い倉に響いた。倉の外では唇を噛み締め三成を殺してしまおうかと怒りに震える三河の兵が、刃を握り締めただ耐える主の命にばかり気をやっている。忠勝はどこか遠くに連れて行かれたようだった。
 後頭部が切れてぼたぼたと血が墜落した。ずるりと壁に血が擦れて、筆で描くように土壁が濡れる。三成は手を止め、静かに詰る。
「汚らわしい弱者の血で、豊臣を汚すな家康」
 家康はああ、すまない、と一言、喘ぐように言った。くぐもった言葉と共に、家康の血に濡れた掌が、顔から滴る血を受け止める。三成はぱっと小姓から刀を奪い取り、颯爽と倉を去った。血を片付けておけ、と小姓に言いつける。家康は既に血で汚れている羽織を脱ぎ、それを頭に被った。血が滴り落ちることを防ぎ、のそりと立ち上がる。足元は覚束なかったが、すまないが、後を頼むと小姓に言って、土倉から出た。家康様、と手ぬぐいを持ち駆け寄る部下に、大丈夫だと答えながら、家康は遠くで半兵衛と笑いあう三成を見つけ、すぐに逸らした。それよりも傷を響かせないようにすぐに手当てをするのが先だ。このようなことで足踏みしている暇はない。
 血が抜けたせいで頭が冷えたのかもしれない、と家康は思った。怒りも無ければ悲しみもなく、勿論喜びもなかった。言葉にできない小さな痛みが、ずしりずしりと家康の心臓を圧迫していた。それでも三成が憐れだと思った。何故かはわからないが、三成が憐れだった。

 半兵衛はかわいそうにとは思うけど、まぁ三成を責めはしないと思う。だって秀吉に刃向かった家康が悪いんだからしょうがない。三成に罵倒の台詞をはかせたかっただけだけど、語彙が貧相で残念な結果に。
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